更新日 2023/08/22

ロジカルシンキングとは?

ロジカルシンキング(論理的思考)とは、筋道立てて考える思考法のことです。広義では筋道立てて考える思考法と、それらを活かして思考とコミュニケーションを円滑にする方法、ということになります。
詳細は「ロジカルシンキングとは?」をご参照ください。

ロジカルシンキングの鍛え方

① イシューを把握しよう!

ロジカルシンキングと聞くと「結論と根拠をしっかり用意しなきゃ!」と考える人が多い。しかし、その前に大切なことがあります。それがイシュー(いま考えるべきこと)の把握です。

上司:「昨日だけど、お客様に怒られたのはなぜ?」

部下:「すいません。冷静に振返ってご報告します」

 

部下:「お待たせしました!今後はお客様アンケートを取って接客の質を上げます」

上司:「いや、そんなこと聞いてないから。原因は分析したの?」

部下:「いえ、、、それは、、、、」

上記のケースでは「お客様に怒られたのはなぜ?」がイシュー「いま考えるべきこと」。ここを外すと、どんなに練り込まれた提案でも、通ることはありません。

ロジカルシンキングの「筋道立てて考える」とは「結論と根拠の筋道」の前に「イシューと結論の筋道」をつくる必要があります。そのためにはまず「イシューの把握」から意識していきましょう。

【イシューの把握】 鍛え方

①相手の話をよく聞きながらメモを取る。

②イシュー(いま考えるべきこと)の候補を書きだす。

③作業に取り掛かる前に、相手に「やるべきことは**で合っていますか?」と確認を取る。

② 因果関係図を書こう!

イシュー(いま考えるべきこと)が掴めたら、イシューに沿った思考を進めていきます。その時によく使うのが「因果関係図」。因果関係図は色々な使い方がありますが、まずはトラブルの「原因分析」から始めてみましょう。

因果関係図は左に「原因」、右に「結果」を置いた図。トラブルが起きている場合は、まずは結果(お客様から怒られた)を右端に書き、過去に遡るかたちで原因を書きだしていきましょう。

思考の順番としては①「お客様から怒られた(結果)のはなぜ?」②「料理の提供が遅れたから(原因)」③「料理の提供が遅れた(結果)のはなぜ?」④「お店が混んでいたから(原因)」と考えていきます。

また、この時に「他にないの?」と疑問を持つことも大切です。この疑問によって、以下のような新たな原因が見えてくるかもしれません。

このように因果関係図を書いていくことで、原因を明らかにし、どこを改善すると良いか?目星をつけることができます。このケースですと「お店が混んでいた」「料理の提供が遅れた」「休憩が取れなかった」を改善したいですね。その場合、改善策は「アンケートを取る」ではなく「スタッフを増やす」「予約制にする」ことかもしれませんね。

【因果関係図を描く】 鍛え方

①「原因→結果」を細かく図解する。

②図解する際は「なぜ?本当に?他にないの?」と自問自答する。

③作成した因果関係図は「矢印が合っているか?」「大事なことが抜けていないか」他者にチェックしてもらう。

③ ピラミッドストラクチャを作ろう!

イシュー(いま考えるべきこと)を掴み、イシューに沿った因果関係図を書いて分析ができました。最後の仕上げは考えてきたことをピラミッドのような形にまとめていくことです。

ピラミッドストラクチャの1番上は「メインメッセージ」と言います。これを読む、聞くだけで全体像がつかめるような一文を作りましょう。また、イシューとメインメッセージは「問いと答え」の関係が成り立つことも重要です。

ピラミッドストラクチャの2段目は「キーラインメッセージ」と言います。ここは2~5つ程度の数で、メインメッセージを支える関係になっているかをチェックしましょう。なお、ピラミッドストラクチャは情報が多ければ多いほど、3段目、4段目と多段化していきます。

【ピラミッドストラクチャを作る】 鍛え方

①必要な情報を集める。

②下から順番に情報をまとめ、上に向けて作っていく。

③作成したピラミッドストラクチャは「モレやダブりがないか?」他者にチェックしてもらう。

ロジカルシンキングの土台となる言葉の能力

実はロジカルシンキングのスキルをいくら練習しても、なかなか良い結果が出ない方がいます。それは土台となる言葉の能力が足りないから。以下3つの言葉の能力を鍛えることで、しっかりとした土台をつくりましょう。

①言葉を「具体化」する能力

ロジカルシンキングの苦手な方は、とても曖昧な言葉を使います。例えば「コミュニケーション力が低い」と問題を設定し、因果関係図を書きながら原因を分析しようとするのですが、うまくいきません。それは言葉が曖昧だから。

「コミュニケーション力が低い」とは具体的にどのようなことでしょうか?「相手の話を正確に聞く力が低い」や「論点を把握できない」や「簡潔に伝えれない」など、様々です。漠然と「コミュニケーション力が低い」と思っているのは具体的にどういうことか?曖昧な言葉を使わず、できる限り「具体化」していく習慣をつけましょう。

「具体化」する能力を鍛えるオススメの練習方法は「脱省エネワード」です。日常的に使う「すごい、きれい、うまい」といった言葉を使いそうになったらストップ!たとえば「きれい」という言葉は「背筋が伸びていて左右の傾きもなく、立ち姿がきれい」と表現する。日常生活から意識してみてください。

②言葉を「抽象化」する能力

具体化を突き詰めていくと、情報が細かく分解され、沢山の情報のなかで溺れてしまうことになります。そこで必要になるのが言葉(情報)を「抽象化」する能力です。

【コミュニケーション力が低い、を具体化してみた】
・人の話を最後まで聞けない。

・聞きながら勝手な解釈をしてしまう。

・「うなずき」や「あいづち」がうまくできない。

・話のスピードを相手に合わせられない。

上記を抽象化すると、どのような言葉になるか?たとえば「傾聴力不足」という言葉でまとめることができそうです。この能力を鍛えるオススメの方法は「部屋の整理」。散らかっているものを「自分で決めたジャンル名を書いた箱にしまう」。これができたらパソコンのなかのデータ整理など、より数が多くて複雑なものにチャレンジしてみてください。

③言葉を「疑う」能力

本当にその言葉で正しく表現できているのか?自分の使っている言葉を「疑う」ことが重要になってきます。ロジカルシンキングが得意な方は、自信があり、自分の言葉を「疑う」ことに戸惑いがありません。一方で、ロジカルシンキングが苦手な方の多くは、自信がなく、自分の言葉を「疑う」ことを無意識に避けているように見えます。

ここで必要になることは「疑う=疑問や質問」の成功体験を積むことです。オススメの方法としては、質問上手の上司や先輩から、たくさんの良質な質問を投げかけてもらうことです。質問によって自分の考えを疑い、うまくいった成功体験を積んでいきましょう。「そんな人は近くにいない」という場合は、私の著書「56の質問カードで身につくプロの課題解決力」をお読みください。この本のなかには56個の良質な質問があり、カードをめくりながら質問の成功体験を持つことができます。

日常生活での鍛え方

ロジカルシンキングの研修では「日常生活でどうやって意識したらいいですか?鍛え方を教えてください」という質問を多くいただきます。そこで、私が実践していた「広告」を使ったロジカルシンキングを鍛える方法をご紹介します。ぜひ、街なかや電車内でのトレーニングにご活用ください。

広告例

① 疑う

広告を見たときに、書いてあることを鵜呑みにするのではなく、疑ってください。例えば「寒い北海道でも電気代を30%削減できるのか?」や「具体的にいくら削減できたのか?」など、思いつくかぎり疑問を上げてみましょう。

【練習】上記の広告例を見て疑問を「3つ以上」上げてください。

広告例

② 加える

広告を見たときに「必要な情報が書かれているか?」と考えることも有効です。例えば「電気代を30%削減できた根拠」や「人感センサーの競合製品との違い(優位点)」など、加えるべき情報を考えてみましょう。

【練習】この製品は「ファミリー向け」のエアコンです。上記の広告例を見て加えるべき情報を「3つ以上」上げてください。

広告例

③ 一言で語る

広告を見たときに「この製品・サービスを一言で語るならどんな言葉がいいか?」と考えることも有効です。例えば「節約AIエアコン」や「子育て応援エアコン」など、できる限り短く語ることにチャレンジしてみてください。

【練習】この製品は「ファミリー向け」のエアコンです。上記の広告例を見て、この製品をできる限り短く語る言葉を「3つ以上」上げてください。

ロジカルシンキングを鍛えるメリット

①思考や発言のピントがズレなくなる

②分析が巧みになり、失敗が減る、成功が増える
③複雑なこともわかりやすく整理できる
④感情に振り回されなくなる

その結果、自信がつく!周りから頼りにされる!やりたいことが実現できる!

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