更新日 2023/07/20
目次
ロジカルシンキング(論理的思考)とは、筋道立てて考える思考法のことです。ビジネスにおいては新入社員から管理職に到るまで、すべてのビジネスパーソンに求められる基礎スキル。議事録を書く、トラブルの原因を分析する、新規事業の企画書を作る、などあらゆる場面で求められます。
► 実はもう少し広い、ロジカルシンキングの定義
では筋道立てて考えればロジカルシンキングができていると見られるのか?答えはNO。筋道立てて考えた上で、さらに「簡潔さ」や「わかりやすさ」が求められます。このことから広義ではロジカルシンキング=筋道立てて考える思考法と、それらを活かして思考とコミュニケーションを円滑にする方法、ということになります。
► ロジカルシンキングの歴史
2001年に経営コンサルティング会社マッキンゼーの照屋華子、岡田恵子によって書かれた「ロジカル・シンキング」によってブームが起こります。この中ではコミュニケーションを前提にして「論理的に考える技術」が紹介されています。MECEといった言葉もここから世に広まりました。
その後、この分野を体系化したのはグロービスマネジメントスクールです。グロービスはクリティカルシンキングという名称で差別化を図り、ロジカルシンキングを広めました。全6回のコースは学びごたえがあり「すごく大変だったけど、良いトレーニングになった」という声をよく聞きます。
► ロジカルシンキングとクリティカルシンキング(批判的思考)の違い
グロービスはクリティカルシンキングについて「ロジカルシンキング(論理的思考)とほぼ同様の意味合い。それらのスキルに加えて、自分の考えに対して常に批判的にチェックするというマインドを身につけることも包含」と書いています。
https://gms.globis.co.jp/curriculum/crt/index.html
偉大な教育学者・哲学者の John Dewey
はクリティカルシンキングについて「(早急な)判断を留め、疑問を持ち、(他と)比べて判断すること」と言及。考えるとは、自他の考えを鵜呑みにせず「比べて判断=批判」することだと捉えることができます。
この情報から、天平ではこのように定義づけています。
・ロジカルシンキング=筋道立てて考える思考法と、それらを活かして思考とコミュニケーションを円滑にする方法。
・クリティカルシンキング=鵜呑みにせず「比べて判断=批判」すること。ロジカルシンキングをする上で欠かせない心構え。
► ロジカルシンキングのスキル
ここでいくつか代表的なスキルをご紹介します。
【ピラミッドストラクチャ】
一番上に主張、下に根拠となる情報を構造化した図のこと。「**を主張したいための都合のよい根拠」を避けるために、ボトムアップで作るのが基本。 練習問題はこちらから
【ロジックツリー】
左端に問題を置き、右に向かって「なぜ?」を問いながら原因分析していく図のこと。初心者はMECEに分析していくことが難しいので、使いこなせない。経験豊富なコンサル向き。
【MECE(ミーシー)】
「Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive」の略。「モレなくダブりなく」で覚えればOK。重要なことがモレないように、ピラミッドストラクチャやロジックツリーの中で情報がダブらないように気をつけるための言葉。
【因果関係図】
原因と結果の関係を表した図のこと。直線的で見栄えの良いロジックツリーとは異なり、実際に起きている(起こりうる)ことを図解。「原因→結果」の順番で矢印をつけて作る。
【イシュー】
イシュー=いま考えるべきこと。イシューを発見→維持することで思考の効率を上げる。イシューがズレている状態では、上記のスキルを駆使しても時間の浪費。ロジカルシンキングで最も重要なスキル。
► ThinQ Home でロジカルシンキングを鍛えよう!